問題解決が苦手な人へ・・
今回は、仕事にも日常生活にも大いに役立つ、問題解決を図るための思考について述べたいと思う。
普段の生活や人生あらゆる場面で、問題が発生する。危機管理対応などその場でとっさに対応しなければならない場合もあるが、今回は、ある程度考える時間はあるが、私同様、なかなか解決策が見出せないとお悩みの方にむけて書いてみる。
以前にも、問題解決の方法論として、①ロジカルシンキング(論理思考)、②クリティカルシンキング(批判的思考)、③ラテラルシンキング(水平思考)があることは紹介したが、初めて聞くという方もいると思うのでまとめてみる。(ビジネス書などでこの手の本はたくさん出版されている)
仮説を立てる発想力と仮説を理屈が合うよう展開し検証することが、問題解決には不可欠な要素だろう。
仮説を立てるところでは③が、問題を解決へと結びつけるよう展開するには①が、それらが本当に正しい問題解決方法なのか検証するには②が特に重要な鍵を握る。ちなみに仮説とは、「ある時点で最も可能性の高い常態とその根拠」で、仮説思考とは「仮説を繰り返し、創り、壊しながら、限られた時間の中で求める思考方法」だそうだ。
①は、規則や法則を使って問題を階層ごとに分類し、もれなくダブりなく整理していくき、論理的な矛盾や飛躍がなくす考え方、②は、この論理は本当にただしいのかと疑い、検証する考え方、③は、問題解決の方法はいくつもあり、あらゆる角度視点から仮説を組み立て、新商品の開発などには欠かせない考え方。これらの思考をすべてを駆使することで、仮説の設定からから問題解決までを担保する。
①は、もれなくダブりなく分類するMECEと問題解決の手法として法則力、当てはめ力(法則を適応して問題を解決に結びつける)、数字力(客観的に比較する基礎で、これを基に現状分析や効果を図る)がポイントとなる。
②は否定力、③は展開力、試行力が鍵となる。物事をあらゆる角度から考えるには、論理がいくら正しくても、壁にぶつかり理論どおりに行かないことがある。
理論的には、価格を下げれば需要は増えるという経済の法則はあるが、現実には、例えば、某国の冷凍餃子事件のように、食の安全が脅かされると、少し高くても国産のほうがいいなどいろいろな要因が絡むなど、法則どおりに行かないことはこの世の中たくさんある。
一端、理論が本当に正しいのか否定(常識を疑う視点)して、他の方法はないか違う視点で問題を眺めてみる。
カメラでたとえると、パノラマのように広い視野で見たり、マクロ機能で近づいて見たり、追尾機能で動きに注目したりして、他の視点でみるとどう見えるのか検討してみることが重要。カメラで被写体を撮るときも、下から撮ったり、上から取ったりなど視点を変えると写真の見え方が違なるという経験をした方も多いと思う。
簡単にまとめると、①は正しく考える、②は正しく疑う、③は正しく発想するとなる。これらを臨機応変に組みあわせることで仮説の設定から問題解決までを導くことができるようだ。
これらの力を身に着けるに、現場で経験を積むのが一番だが、今流行の脳活ブームにのって、数独、なぞかけや地頭力など発想力、展開力、推理力などが満載されたパズルが多く主題されている本やテレビ番組なども大いに活用できる。
これらの考えを解説していて、多くの事例も紹介されていてとっつきやすい本を参考に記すので、是非読んでもらいたい。
私自身も、これらの思考を実践していって、問題解決力の高い人間になって、真の公私共に役立つ人(役人?)になれたらと思う。
(参考)
理論よりも実例がたくさん紹介されており、説得力があって読みやすい本。小川進+平井孝志氏の共著。
カリスマ予備校講師の細野真宏氏が書いた思考過程がとてもわかりやすく解説された本。
3つの思考をさらに進化させ、ループ図を使った「システム思考」を提唱している。事例が豊富でわかりやすい。枝廣淳子+小田理一郎氏の共著。
豊富な事例を基に、いろいろな方法をわかりやすく図解でまとめている本。入門書としてお勧め。
なぜ論理パズルの問題がたくさんあり、3つの思考を実践を通じて学べる本。
提案力や仮説思考をUPさせたい方には参考になる本