tomohappiestの日々是雑感

日常生活でのふとした出来事から大イベントまでその時感じたことを書いていこうと思っています!!

水無月の彩花巡り

 梅雨入り前の駆け込みで、貴重な太陽に光(陽気)に誘われ、東京都郊外の東村山市で開催されている、花菖蒲まつりに参加した。
自宅から小平グリーンロード(玉川上水緑道、野火止用水、狭山・境緑道、都立小金井公園を結ぶ小平をぐるりと一周する約21キロメートルの起伏の少ない水と緑の散歩道をサイクリングで現地に向かった。
 さすが、平成16年には「美しい日本の歩きたくなる みち 500選」に認証され、また、平成27年には「新日本歩く道紀行100選「水辺の道」」に認定されているだけあって、道の両脇には彩花が咲き誇り、地元ボランティアにより下段も整備されていた。
 4月は、桜並木、5月はハナミズキ、6月は・・、あやめや紫陽花と四季折々の彩花が堪能できる。それがこれだ!

 

2024年6月7日(土) 快晴
AM8:00出発‐AM9:00小平アジサイ公園‐AM10:00 東村山駅前(志村けん銅像)‐AM10:15 正福寺(国宝)‐AM10:30 花菖蒲まつり会場(北山公園)‐12:00 東村山ふるさと歴史館(1時間)‐14:00 小平ふるさと村‐15:15帰宅
 

 午前10時から開始のイベントなので、早起きは3文の得とばかりに前乗りするため、我が家を朝8時に出発。

 
まだ朝早いせいか、グリーンロードは自転車より、ランニングする方たちの姿が多かった。
途中、自転車を降り、この時季だけしか堪能できない彩花を背景に記念撮影をした。
1時間近くで、最初の目的地、アジサイ公園に到着。
想定どおり、園内のアジサイはほぼ満開で、種類も色も豊富。花言葉には、「青=辛抱強い愛情」「ピンク=元気な女性」「白=寛容」といわれている。 花言葉からも母の日の贈り物には、ピンクのあじさいが好んで贈られるそう。

また、この色のベースになるのは「アントシアニン」という色素で、通常赤色だが、土壌から溶け出してきたアルミニウムと反応すると、青色の変化する。従って、アルミニウムをたくさん吸収したアジサイは青色、しなかったものは赤色、その中間が紫色になるそうだ。

アルミニウムが溶け出す量は、水の酸性度によって決まり、酸性だとよく溶けて、中性~アルカリ性だとあまり溶けません。従って、土が吸収した水が酸性=青色、中性=紫色、アルカリ性=赤色になる。他にも時々見かける「赤紫」に近いアジサイはもう年を取ってしまったアジサイで、「白」のアジサイはもともとアントシアニンを持っていないため色が変化しないアジサイとなっている。日本の街中でよく見かけるアジサイは青や紫が圧倒的に多いのは、火山大国であるため、酸性の土壌が圧倒的に多いから。

園内はまだ時間が早いせいか混雑しておらず、他人が入らない状況で記念写真を撮ることができた。それがこれだ!

 

結構時間がたってしまったので、ここからは、現地に向かって少し急いだ。
小平駅前で、小平グリーンロードからお別れし、小平霊園でお墓参りをしてから、園内を自転車で疾走し、ショートカットして東村山駅前に到着。
ここは、お笑いの殿堂、世界の志村けんさんの出身地で、駅前には銅像が建てられている。お約束のアイーンのポーズをとって記念写真を撮った。インバウンドの外国人観光客も訪れ、記念写真を撮っていた。

ここから、現地近くの正福寺までは住宅街の道を進み10分程度で到着。紺碧の空に映える禅宗様建築の代表的建築物である正福寺地蔵堂多摩地域で唯一の国宝の建物で一見の価値あり。ここは京都か鎌倉か・・と勘違いしてしまうのは私だけかな。
 
 上の屋根がこけら葺きで四隅が強く反っているのが特徴で、 昭和8,9年の改修の際に発見された墨書銘により、室町時代の1407年(応永14)建立とされ、堂内には、江戸時代の地蔵信仰による、多くの小地蔵尊像が奉納されており、地元では正福寺千体地蔵堂とも呼ばれている。年に数回地蔵堂の御開帳日があり、中にある小地蔵尊像を拝むことができたようだが、今回は残念。

 この寺の由来は、北条時宗が鷹狩りの折病気になり、夢枕に黄衣をまとった地蔵菩薩が現れ丸薬をくれ、飲むと眠りから覚めたら病が治ったので、地蔵尊を信仰して、弘安元年(1278年)正福寺を開創したと寺伝にあるが、昭和9年改修の際発見された墨書銘により、室町時代の応永14年(1407年)の建立とわかった。御堂をバックにお約束の記念写真を撮った。それがこれだ!

 

 時間も押してきたので、今日の目的地である北山公園内にある花菖蒲園を目指した。
 まだ午前中の10時台だったのため、それほど混雑しておらず、押し合いすることなく彩花(花菖蒲)を見学でした。
北山公園菖蒲苑は、新東京百景に選ばれており、毎年6月上旬から中旬にかけ、約600種類、8,000株、10万本の花菖蒲が開花する。
 今週末は、まさに見ごろを迎え、園内では東村山花菖蒲まつりも同時開催していた。

 ほぼ満開に近い状態で、色とりどりの彩花が目の前に出現した。それがこれだ!

 

 

 

 

 

 花菖蒲はアヤメ科アヤメ属の多年草で、よく見ると、色だけでなく種類も豊富で、花の色は、白、桃、紫、青、黄など多数あり、絞りや覆輪などとの組み合わせを含めると5,000種類あるといわれている。

 系統を大別すると、品種数が豊富な江戸系、室内鑑賞向きに発展してきた伊勢系と肥後系、原種の特徴を強く残す長井系(長井古種)の4系統に分類できる。他にも海外、特にアメリカでも育種が進んでいる外国系がある。
 それぞれ特徴があり、違いは何となく分かるが、どれがどの品種かを見ただけで判別するのは素人にはやや難しいが、見ていて飽きることがない。しばし彩花に見とれ、里山の風景ともマッチしており、日本の古き良き風景に心身ともに癒された。

 


 また、園内では、和傘のコーナーや花摘み姿のコスプレ衣装などインスタ映えするような仕掛けもあった。花摘み姿のコスプレも挑戦してみたかったが、会場は混雑してきたので、今回は断念し先を急いだ。

 

  
 次に、尊敬する志村けんさんの出身地である東村山市をもっと知るために、東村山ふるさと歴史館を訪ねた。
 常設展示室では、『再発見』みちでつづる東村山の歴史として、東村山の歴史を原始・古代・中世・近世・近代・現代と時代に沿って、市内で発掘された土器・石器、歴史を語る板碑いたびや古文書などを展示していた。また、東村山の歴史を象徴する、多摩湖町で出土した「瓦塔がとう」のレプリカ、国の重要文化財「元弘げんこうの板碑」のレプリカ、国宝「正福寺地蔵堂」の模型なども展示されていた。

 さらに、ビデオでわかりやすく紹介するコーナーもあり、時間が許す限り、視聴した。

 西武鉄道や街道沿いに発展した都市の歴史などは分かりやすかった。東村山にお立ち寄りの際は、ぜひ一度訪れることをお勧めする。

 

 水無月の花菖蒲や紫陽花など、この時季ならではの彩花に囲まれ、国宝も拝見することができ、至福の時間を過ごせた。

最後に小平グリーンロードの帰り道の途中にある小平ふるさと村に立ち寄った。
郷土の文化に対する関心の高まりに応え、農村の旧家を再現し、文化遺産として後世に伝えていくために平成5年5月に小平ふるさと村として開村した。
 特に休日は、老若男女の交流の場として、高齢者や親子連れや子どもたちを中心に、縁側でくつろいだり、昔の遊び(竹馬、ベーゴマ、大縄跳びなど)で遊んでいる姿を見かける。昭和の臭いも感じる隠れた癒しのスッポト。
 東京郊外には、まだ昭和のにおいがのこる里山の風景や農村の風景があり、彩花が見られる癒しスポットとしてこれからも後世に残していってほしい。

 

(参考)

花菖蒲
アヤメ科アヤメ属の多年草で、6月ごろに花を咲かせる。花の色は、白、桃、紫、青、黄など多数あり、絞りや覆輪などとの組み合わせを含めると5,000種類あるといわれている。

 系統を大別すると、品種数が豊富な江戸系、室内鑑賞向きに発展してきた伊勢系と肥後系、原種の特徴を強く残す長井系(長井古種)の4系統に分類でき、古典園芸植物でもある。

〇江戸系
 江戸ではハナショウブの栽培が盛んで、江戸中期頃に初のハナショウブ園が葛飾堀切に開かれ、浮世絵にも描かれた名所となった。旗本松平定朝(菖翁)が、60年間にわたり300近い品種を作出し、名著「花菖培養録」を残した。ハナショウブ栽培の歴史は菖翁以前と以後で区切られ、江戸で完成された品種群が日本の栽培品種の基礎となった。
 花びらの間に隙間がある三英咲きが多く、江戸っ子好みのキリッとした粋な感じを持つのが特徴で、庭園などに群生させて楽しむ目的を持って改良されてきたため、病気や直射日光に強く栽培も容易。

〇伊勢系
 現在の三重県松阪市を中心に鉢植えの室内鑑賞向きに栽培されてきた品種群。伊勢松阪の紀州藩士吉井定五郎により独自に品種改良されたという品種群で、昭和27年(1952年)に「イセショウブ」の名称で三重県指定天然記念物となり、全国に知られるようになった。
 花弁はちりめん状で深く垂れる三英咲きで、女性的で柔和な感じの印象を与える。鉢植え栽培を主とし葉と花が同じ高さにまとまることが特徴。

〇肥後系
 現在の熊本県を中心に鉢植えの室内鑑賞向きに栽培されてきた品種群。肥後熊本藩主細川斉護が、藩士を菖翁のところに弟子入りさせ、門外不出を条件に譲り受けたもので、「肥後六花」の一つ。満月会によって現在まで栽培・改良が続けられている。菖翁との約束であった門外不出という会則を現在も厳守している点が、他系統には見られない習慣。しかし大正に会則を破り外部へ広めてしまった会員がおり、現在では熊本県外の庭園などでも目にすることができる。
 草丈は低めで花は堂々たる大輪で、花弁が僅かに重なり合う六英咲きが多く、花、葉とのバランスもよく男性的な風格を備えているのが特徴。しかし、風雨に弱く群生美の点でやや劣る欠点があるが、肥後系の特徴を生かし庭植えでもよく咲き競う優れた品種が作出されている。

〇長井系
 山形県長井市で栽培されてきた品種群。1962年(昭和37年)、三系統いずれにも属さない品種群が確認され、長井古種と命名されたことから知られるようになった。江戸後期からの品種改良の影響を受けていない、少なくとも江戸中期以前の原種に近いものと評価されている。現在、34種の品種が確認されており、長井古種に属する品種のうち13品種は長井市指定天然記念物となっている。
 江戸系より古い時代に栽培されたもので古種系とも呼ばれている。草丈が高く花形も小さく野性的であるが花色が変化に富み清楚な美しさがあるのが特徴。

小平グリーンロード
玉川上水緑道、野火止用水、狭山・境緑道、都立小金井公園を結ぶ小平をぐるりと一周する約21キロメートルの起伏の少ない水と緑の散歩道。
平成16年には「美しい日本の歩きたくなる みち 500選」に認証され、また、平成27年には「新日本歩く道紀行100選「水辺の道」」に認定された。

あじさい公園
開園50周年を迎え、約30種1500株のあじさいがあり、6月に入ると咲き始める。あじさいは日向むきの花ですが、まわりの樹木が大きくなってしまったため、陽をさえぎってしまい全滅の危機に陥ってしまったときがありました。このため平成8年12月から平成9年3月にかけて樹木の萌芽更新を行い現在に至っている。


小平ふるさと村
郷土の文化に対する関心の高まりに応え、「旧神山家住宅主屋」、「旧鈴木家住宅穀櫃」「旧小川家住宅玄関棟」「旧小平小川郵便局舎」を移築復元し、「開拓当初の復元住居」「水車小屋」「消防小屋」等を建築し、平成5年5月に小平ふるさと村として開村した。
 江戸初期から中期の建物を復元した開拓ゾ-ン、江戸後期の建物を復元した農家ゾ-ン、明治以降の近代ゾ-ンを配置し、時代を追って見学できるようになっている。また、年中行事の再現や各種イベントなどを行っているほか、日を決めて「小平糧うどん」の販売も行っている。

正福寺
 鎌倉の円覚寺舎利殿とともに禅宗様建築の代表的遺構で、昭和8,9年の改修の際に発見された墨書銘により、室町時代の1407年(応永14)建立されたとされている。堂内には、江戸時代の地蔵信仰による、多くの小地蔵尊像が奉納されている。地蔵堂多摩地域で唯一の国宝の建物。

小平霊園
 昭和23年に開園した総面積65万3000㎡(東京ドーム14個分)の公園墓地で、東村山市小平市東久留米市の3つの市にまたがっている。
西武新宿線で新宿からも急行で30分で新青梅街道にはさまれ、電車・車ともにアクセスがよく、都心に近いのに広大な霊園で人気も高い。
野口雨情、壷井栄などの著名人が眠ることでも知られている。雑木林や芝生などの緑が多く、格好の散歩コースとなっている。


北山公園(花菖蒲)
 新東京百景に選ばれている北山公園菖蒲苑には、毎年6月上旬から中旬にかけ、約600種類8千株10万本の花菖蒲が開花する。東村山菖蒲まつりは、開花時期にあわせ、6月に菖蒲まつり実行委員会が主催する東村山市の一大イベントとなっている。
約6,300平方メートルの敷地内一面に咲き誇る花菖蒲は一見の価値あり。

 

東村山ふるさと歴史館
 東村山市は古代の「東山道」、中世の「鎌倉街道」を軸に特徴ある歴史があり、これらを反映した文化財が残されている。ふるさと歴史館は文化財保護や歴史資料の収集を進め、東村山の歴史に関わる展示を開催している。
 常設展示室は『再発見』みちでつづる東村山の歴史として、東村山の歴史を原始・古代・中世・近世・近代・現代と時代に沿って、市内で発掘された土器・石器、歴史を語る板碑いたびや古文書などを展示している。また、東村山の歴史を象徴する、多摩湖町で出土した「瓦塔がとう」のレプリカ、国の重要文化財「元弘げんこうの板碑」のレプリカ、国宝「正福寺地蔵堂」の模型なども展示されている。さらには、「雑木林とくらし」をテーマにした民俗の展示がある。特別展示室では、さまざまなテーマで企画展・特別展を開催している。