tomohappiestの日々是雑感

日常生活でのふとした出来事から大イベントまでその時感じたことを書いていこうと思っています!!

朝青龍事件から考えたこと【その1】

 2月4日(木)、日本相撲協会にまた1大事件(?)が起きた。
 史上3位となる25回目の優勝を果たしたばかりの横綱朝青龍関が突然、現役を引退した。

 場所中に引き起こした暴行問題で、4日の日本相撲協会理事会に師匠の高砂親方(元大関朝潮)とともに呼び出され、口頭で引退を勧告された。協会の諮問機関である横綱審議会(横審)も、引退勧告書を提出した。引退しなければ解雇もあり得る情勢となっていたという。
 
 モンゴの大草原から高知・明徳義塾高への相撲留学を経て、1999年初場所初土俵を踏んだ。入門時の体重は106キロと軽量だったが、猛げいこで力をつけ、2003年初場所で2場所連続優勝し、横綱に昇進した。初土俵から最速の25場所で極めた頂点だった。

 通算成績は669勝173敗76休で、2005年九州場所では史上初の6場所全制覇と7連覇も達成した。圧倒的な強さと闘志あふれる取り口はとても印象に残っている。

 一方で、07年の名古屋場所後、けがで夏巡業を休場しながらモンゴルでサッカーの試合に出場したことが発覚し、2場所出場停止を受けるなど、「横綱の品格」を問われる言動が目立った。今回の暴行問題が決定打となった。

 
 朝青龍関の急な引退劇の背景には、横審の強い意向があったという。一般社会に近い立場から、世論やファンの声に敏感に反応した結果だろう。裏を返せば、自ら責任ある判断を下すべき相撲協会の限界を露呈したともいえる。
 貴乃花が理事になる過程で、選挙方法など相撲協会の古い体質も浮き彫りになった。政治同様、大胆な改革が必要なのかもしれない。

 朝青龍関の引退で、大相撲の人気低迷に拍車がかかることは否めない。それでなくても不祥事が絶えない角界だ。理事選挙の後始末で混乱する暇はない。
 しかし、考え方を変えれば、今まで、いいところまで行きながら、大関に昇進できなかった力士にとっては、稽古に精進して実力をつければ、昇進のチャンスが広がったとも言える。
 早く、新たな実力者(特に日本人力士)が出てこないと、相撲人気が落ち込み、相撲の競技人口が減ってしまい、ますます人気が下がる、今の日本経済と同じデフレスパイラル状態となってしまう恐れがある。

 後の祭りではあるが、千代の富士、北の海に匹敵する強さがあった力士だっただけに、彼の周りにサポートできる人がいれば・・こういう結末にならなかったのではと思うと惜しい。
 大物政治家や偉大なスポーツ選手の陰には必ずと言っていいほど、人生のよき助言者(監督、コーチ、秘書など)がいる。
 私も、よきアドバイザー、仲間を大切にしていきたいと再認識した出来事だった。

【教訓】
 日ごろから、隣人(仲間)を大切にし、何かあったら相談できる関係を築く。 仕事や人生に迷った時のよき理解者であり、指導者となってくれる。 


*余談
 スポーツや伝統を重んじる世界(歌舞伎など)では、しばし品格のことが問題となる。しかし、なぜか政治家は、金と女性問題が絶えないが、うやむやになる場合が多い。
 日本国民の税金で仕事をし、日本国民によって選ばれた人なのに品格はあまり問題視されない。変な伝統だと思う。しかし、一方で、仕事をしっかりしてくれれば、多少の金銭問題には目をつぶると言う考えも根強くはびこっている。
 国民の信託を受けて政治活動をしているはずなので、身に覚えのあることならば、業績云々ではなく、政治家として自分自身でけじめをつけてもらいたい。