7月7日は、年に一回の七夕だったが、残念ながら曇り空で、天の川は見られなかった。
七夕というと、小さい頃は短冊に願い事を書いて笹の葉につるしたことが記憶の片隅に残っているが、大人になるとしばらくそんなことから遠ざかっていて、今日が七夕か・・ぐらいの感覚だった。
5年前に行った「三宅島のボランティア活動」をきかっけに七夕とのかかわりが復活した。
今も火山ガスSO2(二酸化硫黄)に苦しんでいるが、7月3日から9日間、三宅島の高齢者のお宅などを訪問して、家や庭の掃除、整理、火山灰の撤去など、学生や社会人の方たちと一緒に寝食をともにして肉体労働をしたことを思い出す。
毎夜は、1日の疲れを癒すために、お疲れさん会(飲み会)をしていたが、ちょうど7月7日は梅雨時にもかかわらず晴天に恵まれ、三宅島の空はお星様で埋め尽くされていた。同じ東京とは思えないほど、島から見る夜空は鮮明でプラネタリウムの中にいるようだった。
そこで、庭掃除のときに切り取った笹を持ってきて、短冊に願い事を書いて宿舎の玄関脇に飾った。
おかげさまで、事故もなく無事に任務を終えることができた。島の人との交流を通じて、島(故郷)や家族への思いを知り、心打たれた。果たして私は、家族や故郷をどれくらい愛しているのだろうか・・。家族関係や郷土について振り返るきっかけををいただいた。
微力ではあるが少しは復興の力になれたとの自己満足感と、島の人から生きるエネルギーをもらって帰ってきた。
あれから5年たって、この間NHKで三宅島のその後の特集をしていた。まだ、観光客は、噴火前の6割くらいだそうだが、着実に少しずつ、復興してきていると感じた。
毎年どこかで火山が噴火していて、世界のどこかで数年に1回は大きな被害をもたらしている。
今年起きた、アイスランドの火山噴火も人ごととは思えなかった。
三宅島から帰ってきてから、在住外国人に日本語を教えるボランティア講師をしている。
普段は、日本語を文字や絵ジェスチャーなどを交えて学習者に教えているが、年に10回、授業をつぶして日本文化を紹介するイベントを行っている。
もともとは、中国や西洋の文化が発祥のものが多いが、時間がたつにつれて、日本風にアレンジして今では日本発祥かと勘違いするくらい、日本の文化として根付いているように思う。
こういう機会を通じて、逆に日本の伝統行事について知ることができ、いい勉強になっている。
休憩時間などは、学習者と韓国ドラマや映画、ワールドカップサッカーの話題などで盛り上がっている。
手話では、ボランティアを「お互いに歩み寄って進んでいく」と表現する。これがボランティアのあり方なのかも・・と思う今日この頃だ。
PS:短冊には、願い事を書いた。内容は秘密・・