tomohappiestの日々是雑感

日常生活でのふとした出来事から大イベントまでその時感じたことを書いていこうと思っています!!

無縁社会について

 昨日、NHKで無縁社会について討論する番組を見た。
 私も仕事柄、このテーマに関することは、常々考えさせられていた。
 
 自宅での孤独死や地縁関係があっても関係がこじれていて遺骨も引きとらない親族や1ヶ月に1回くらいしか会話がないという方、さらには、若者でも仕事がなく生活苦に追い込まれて、心身を崩してしまい家に閉じこもりがちになる方など、年代を問わず存在する。
 また、今は不安定だが職につき、生活も何とかやっていて職場でのコミュニケーションはあるが、いつ何時、解雇されるかもしれないという不安におびえながら生活している方も多い。
  民生委員や地域や自治体の関係職員、配達業者など多くの人の見守りが重要だが限界があり、引きこもっている方を必要な支援に結び付けるまでが大きな課題だろう。
 誰も支援をしてくれないと孤独感が深まると、自殺という最悪の結果を招いてしまう。
 
 番組では、内閣参与の湯浅氏などが、北九州市でのNPO法人の活動を報告していたが、国を挙げて、相談機関(いのちの電話など)をPRするとともに、ハローワーク、民生委員、地域、NPO自治体関係職員などが協力して対策を講じてもらいたい。
 特に、NPOなどで働く職員が慈善事業ではなく、最低限の生活が保障されないと、介護分野と同様、職員が定着しない恐れはある。年金生活などリタイアした方など、社会知識と経験のある方や同じような状況に置かれて立ち直った方などを積極的に雇うなど工夫が必要だろう。
 
 また、誰にも起こりうる認知症への対応も家族が苦慮することだと思う。
 高齢者の1人暮らしで、孤独感が募って認知症になってしまう方もいるのではと思う。
 誰かとつながっているということは、生きる力にもなるので、まずは地域で現状を把握して、必要な支援に結びつけることが大切なのではと強く感じた。
 
  特に、今の世の中、格差社会と言われているが、まだまだ、弱音を吐けない(助けを求めづらい)雰囲気があるように感じる。もちろん自助努力が大前提だが、雇用状況など自分の力だけではではどうにもできないので、国も第2のセーフティーネットやデフレ脱却に向けてさらに積極的に対策を打ってもらいたい。
 
 そもそも、家族の絆が崩壊しているという指摘があった。急激な核家族かもあるが、両親が(特に父親が)、長時間労働で子どもと顔を合わすことができず、育児に参加できない状況が続き、会話もほとんどしないという成人した方からの現状報告があった。
 ライフワークバランスや母子や父子家庭などが働きやすい環境を整えることも国が積極的に推進し、景気のタイミングを見て、企業にある程度の縛りをかけることも考えるときかもしれない。
 
  
 余談だが、先日、健康だが若年性の認知症と思われる方が、支援者の方と生活相談に来た。
 親族もいなくて、アパートで1人暮らしをしていたが、電気ガスなどは使えない状態だという。
 グループホームなどの施設に入るにしても、空きがなく、あったとしても高齢者の中で1人で暮らしていくのはなかなか難しいようだ。全国で、若年性痴呆の方が3.5万人ほどいるといわれている。今は、日常生活はヘルパーとデイサービイスを利用しているが、健康ではあるがさらに病気が進行したとき、入院しかないのだろうか。
 
 仕事を通じて、絆の大切さについて日々考えさせられている。
 また、生活相談に来てくれたのだから、まずはじっくり傾聴し、必要な支援に結びつけるコーディネート役になれるよう知識と経験を積んでいかなければと番組を見て再認識した。