tomohappiestの日々是雑感

日常生活でのふとした出来事から大イベントまでその時感じたことを書いていこうと思っています!!

アイデアは無限に広がる!

 晩秋真っ盛り?で、都心の紅葉やイチョウも身頃を迎えている。
今年の秋は、スポーツ(紅葉ウォーキングや初のハーフマラソンで楽しく完走!)の秋、芸術の秋(美術館の絵画や彫、季節の自然美など)を満喫させていただいた。
 忘れてはいけないのが読書の秋。 今年は、友人などから薦められた本をたくさん読んだ。
 
 特に、最近はビジネス書や自己啓発本に刺激を受けた。
 その中でもTVでも話題になったが、アメリカの有名大学の授業で実際に行われた事業を公開したハーバード大学マイケル・サンデル教授「JUSTICE(正義とは)」は、日本の大学の先生にも大きな刺激を与え、授業で討論形式で受講者を巻き込んだ授業が展開されていると聞く。義務教育から受動的な聴講で正解を導くことを習慣付けられている今の学生にも、議論することで他人の考えを聞き理解することや自分の考えを相手に理解してもらうために脳をフル回転させることで、主体的に授業に参加できるだろう。
 社会に出たとき、知識よりも、論理的にわかりやすく説明できる能力は営業やプレゼンなどで大きな力を発揮する。
 また、違う考えを持った他人の意見など他の視点から物事を見て考えることも、商品開発や新たなアイデアを生み出すきっかけになり、とても他憂いせつな資質だ。
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 先日、知り合いから「20歳のときに知っておきたかったこと(ティナ・シーリグ著)」を勧められ読んでみた。
 アメリカのスタンフォード大学の集中講義で企業家を育成するための授業の内容を紹介するものだった。
  著者が20歳で知っておけばよかったと思ったことを、息子(当時16歳)に社会に出て知っておいて欲しいと思い、この書をまとめたとのこと。
 
特に一章の(大体最初にインパクトのある題材があることが多い)、「スタンフォードの学生売ります」の授業内容は、新鮮かつこんなすばらしいアイデアがあるのかとすごく驚いた。
 
Q:手元に5ドル(約500円)の入った封筒がある。一端開けたら2時間でできるだけ増やす方法をプレゼンしろといわれたらどうするか?(制限時間は4日間)
 
 というと問いに対し、学生たちは、いろいろなアイデアを出し、そのなかで実際に何倍にも増やしたという話。
 
 例えば、ラスベガスに行く、パチンコにかける、宝くじを買うなどは出てきそうなアイデアだが、ゼロになる確率が高くリスクが大きすぎる。
 
 後は、5ドルで材料をそろえて、洗車サービスをするや屋台を開くなどもあるが、2時間では多く増やすことは難しいだろう。
 
 学生たちは常識を取っ払ってアイデアを出し合った結果、身近にあるお金に注目せず、視点を他に向けた。
 
①学生街で人気のレストランに長蛇の列ができ、順番待ちの客がいらいらしていることに目をつけ、kの人たちが並ばないでレストランに入れる方法を考えた。
 手分けして人気のあるレストランの席を予約しておき、並んでいる客に列に並んでいる客に売った。
 有料の予約サービスで、104の電話サービスや予約チケットの販売手数料やモーニングコールサービスなどの商売にも応用されている考えだと思った。
 
②他のチームは、学生会館の真ん中で無料で空気圧を調べ、必要ならば1ドルで空気を入れるという抱き合わせサービスで商売をした。
 しかも、近くに空気入れのお店があったため、競合することになるので、さらにもうひと工夫(ここがすごい!)して、客に料金を請求せず寄付制にした。「無料でサービスするのでお気持ちをください」としたことで、収益が増えたとのこと。
 このサービスも、パソコンの購入費用は無料に近いがインターネットと抱き合わせで加入する販売方法や携帯電話の加入を無料にする代わりに、2年間解約できない(解約すると手数料が高い)コースにして、ランニングコスで設けるサービスなどにもつながる考えかもしれないと思った。
 両チームとも、元手をかけず、アイデアで勝負して、10倍以上の利益を上げたとのこと。
 
③さらに、投資をして設けるのではなく、学生がこの授業でプレゼンするアイデアを売ることを考えたチームもいた。学生を採用したい企業の人事担当者にプレゼンの時間を買ってもらうことを考えた。これなどは、プレゼンの質が高ければ、まさにWIN-WINの商売??だろう。
 
 余談だが、先日、コンサートへ行って、会場への入場と同時にワンドリンクチケットを買わされた。カラオケの入店の祭、ワンドリンク制にしたり、時間制限の食べ放題の店に飲みものは別料金にするなど抱き合わせの商売も横行している。
 
④キャンパス内の記念写真の撮影サービスを考えたチームもあった。このアイデアも、荷物を運ぶポーターや靴磨きや家電製品の目玉商品購入の列に並ぶバイトなどへつながる。
 
 しかし、著者は、学生に価値が金銭的報酬で評価されるという価値観を植えつけたくなかったため、5ドルのかわりに10本のクリップにして、新たな価値を生み出してほしいという課題も出した。
 
 物々交換をしたグループ、クリップをたくさん集めてつなぎギネス記録に挑んだグループなど・・。
 
 この授業から、チャンスは無限大に広がっていること、問題が大きければ大きいほどチャンスも多いこと、今ある資源を使ってそれを解決する独創的な方法は必ず存在することなど。
 また、視点を変えて、いろいろな角度から、遠近法も使って眺めてみるなど水平思考を持った人が企業家には必要だと述べている。
 
 企業家に限らず、サラリーマンや自営業、主婦(夫)などでも、創意工夫で問題を解決して新たなアイデアを生み出し実用化できる。実際、主婦の視点で発明した商品が、100円ショップなどにあふれている。(私は、身近に人間の創造力はすごいと実感できるので店内をウィンドウショッピングするのが大好きだ。)
 
 確かに20歳のときに知っていたら、今頃、大金持ちになっていたかな?
 しかし、金銭感覚がおかしくなるのは倫理感が狂ってしまうことが多いので、どこにでもいる公務員でのほうが幸せなのかもしれない。
 
 
(参考)
  amazonの書評(講義のビデオあり)