tomohappiestの日々是雑感

日常生活でのふとした出来事から大イベントまでその時感じたことを書いていこうと思っています!!

起業家が増える予感が・・

 日本、アメリカの大学で行われている人気授業をNHKの教育テレビで放映しているのはご存知だろうか。
ハーバード大学マイケル・サンデル教授に引き続き、「白熱教室」海外版の第2弾として、アメリカ西海岸の名門・スタンフォード大学のエグゼクティブ・ディレクター、ティナ・シーリグ氏による特別講義を取り上げた。
 私が彼女の存在を初めて知ったのは、「20歳のときに知っておきたかったこと」という本だった。
 学生へのお題 「いま、手元に5ドルあります。2時間でできるだけ増やせと言われたら、みなさんはどうしますか?」に対し、14人1チームのグループが、いろいろなアイデアを形にしてプレゼンをするまでの過程を紹介している。詳細は、私の過去のブログを参照していただければ幸い。
 
 創造性を刺激させていただいた著者の授業だったので、毎回どんな放送なのか期待しながら視聴していた。予想通り、参加型の飽きさせない(創造性を呼び起こさせる)授業内容だった。体験型、チームに分かれてのゲーム方式を採用しながらの授業の進め方も、学校の先生は大いに参考になると思った。起業家育成コースで異質なことに挑戦する精神や創造性について授業を通じて学生たちと白熱した議論を展開していた。彼女が講師をしているスタンフォード大学は、IT、バイオなどチャレンジ精神にあふれた数多くの起業家を送り出しているが、その原点を見た思いがした。
 
 全8回の講義内容の概要は、NHKのホームページを参照していただくとして、最終回の授業で、彼女が総括したことは以下のとおり。
 
1.創造性は誰でも学ぶことができる 
  ブレインストーミングを通じて実感できる。
 
2.観察する
  
3.前提を疑う
 最高のアイデアと最低のアイデアを考え、最低のアイデアをどうしたら最高のアイデアになるかを考える演習はとても参考になった。最低のアイデアも最高のアイデアにできることを学ぶ。(私のモットーである失敗は成功のもとを実感できる)
 
4.関連性のない問題を組みあわせてみる
 
5.問題を定義し直す
  問題の違う角度からみて捉え直すこと。
 
6.創造に適した空間をつくる
  日本でも、幼稚園保育園や各企業のオフィスも机の並びなどを工夫している。この授業の教室もこれを意識した空間設計となっていた。
 
7.チームで考えかつ構成メンバーを工夫する
 第4回の授業はとても参考になった。一人では、限界があり、多角的な視点で考えるほうが効率的でいいアイデアそして実現に結びつく。
 
8.時間を意識する
 時間的制約のもとでかかるプレッシャーが創造性には意外と重要であるということ。毎回の授業の初めのアイスブレーキングで取り入れていた。
 
9.実験する姿勢をもつ
 試作品は最初から完璧をもとめず、その都度ためして早い段階から失敗することを繰り返すことが効率的で、大きな成果を生み出す。商品開発などはこの繰り返しだろう。
 
 そして、これらのツールとともにもっとも大事なことは、情熱と創造性を育む文化(雰囲気) だと主張している。
 今日本の教育現場でも、辞書引き学習法など知的好奇心や創造性を刺激する授業が行われてきている。
 ディベートやディスカッションなど双方向性の対話型授業が増えてくると、将来知識だけでなく自分の頭で考え行動できる創造性豊かな社会人が増えるのでは・・と思った。また、企業家精神を持った学生が増えて、企業訪問の光景が様変わりする時代がくるかもしれない。
 
 この授業を通じて、発想の転換を迫り、革新的なアイデアを生み出す手法や創造性は誰でも学ぶことができることを体験型で実感した。
 
(最終回の授業から余談)
最終回の学生たちに与えられた課題は「コーヒーの新しい飲み方」を考えること。企業の企画担当者となって皆の前で2分間のプロモーションビデオを作製しプレゼンする。たった1週間で。
 
 ビデオ・プレゼンでチェックされていたのは、「コーヒーの新しい飲み方」と試作品そのものだけではなく、とくに発想のストーリーとプロセスについてだった。  
 
今までの授業で体験学習した、共感-定義-考察-試作-検証の過程をもとに、各グループはさまざまな「コーヒーの新しい飲み方」を提案しており、コーヒーの飲み方そのもの、コーヒーを飲む場所、コーヒーの注文のしかた、コーヒーの味、コーヒーにかわる同機能の製品などいろいろな切り口で課題に取り組んでいた。とても面白いアイデア満載で中には試作品まで完成させたグループもあった。
 各グループのコンセプトやこのアイデアを実現させるための思考過程がよくわかった。いろいろな専門部門や役割を持ったチームで取り組めば、近い将来、これらのアイデアを実現できる日がくるのでは・・と思った。
 
 
 (参考)
 
 
★ 仕事などに役立つ能力について(私の過去のブログ)