tomohappiestの日々是雑感

日常生活でのふとした出来事から大イベントまでその時感じたことを書いていこうと思っています!!

死刑制度について

 毎年、年末になると死刑制度について話題となる。死刑執行の採取責任者である法務大臣の姿勢がが新聞に掲載される。
 日本の現行制度では、ご承知のとおり、裁判(重大事件には民意を反映させるために)裁判員制度を導入)を経て判決が下され、法務大臣の決定で刑が執行される。
 
 裁判員を経験された方の報道での話でも、加害者であれ人の命を、自分たちの判断で決めることになるへ相当の葛藤があるようだ。実際私が同じ立場にたたされたら(いつか立つかもしれないが・・)、頭を抱えてしまう。
 
 誰もが、凶悪犯罪の加害者にもそして被害者(の遺族や関係者)になりえる人事ではない問題だろう。
そして、立場によって、感情も絡み倫理のジレンマを抱える。
死刑制度賛成派、反対派の意見を集約すると以下のようになるのかなと思っている。
 
賛成派
残虐犯罪をおこなった犯人を死刑にするのは被害者遺族や関係者の真情を考えると、道義的応報感情に沿っている。
・凶悪犯罪への抑止効果となる。
・凶悪な犯罪者は社会から永久に隔離するべき。
 
反対派
裁判は人が裁くので、誤審がありえる。刑が執行されれば無実の人の生命を奪うことになる。
・死刑は憲法36条が定める「残虐な刑罰の禁止」に反する。(司法判断では合憲)
・死刑制度が凶悪犯罪の抑止効果となっているか明確でない
・国家が人の命を奪う事が正義なのか。
 
そもそも刑罰を与える意味を考えると、大きく分けて次の3つが思い当たる。
抑止効果
再教育効果(繰り返しの過ちを防ぐ)
応報効果(目には目を歯には歯を・・)
 
子どもに、「なぜ人を殺してはいけないのか」と聞かれたらなんと答えるか。
被害者・加害者の立場になれば、違った答えが出てくるのかもしれないが、私が考えるには・・
 
・その人の輝ける将来の芽を奪ってしまう。
・残された遺族に深い悲しみを与え、その後の人生を変えてしまう。
(ドラマなどでは、被害者が加害者へと変わる)
・そういった思想が蔓延すれば、規制がなくなり常に争いがおこり、社会が混乱し、無秩序な状態となる。
 
これらを踏まえて、反対派から、死刑制度をなくし「終身刑」を導入すればという意見を聞く。現在の無期懲役制度では、品行方正であれば20年程度で仮釈放になる。
 
もし仮に死刑のかわりに終身刑が導入されると考えられる問題は
 犯罪自体が今より減らないと仮定すれば・・
・刑務所の収容がさらにいっぱいになり、収監に関するコスト(税負担)が膨大となる。
・収監者への人権問題に発展する可能性がある。
・死ぬまで更生の機会が与えられない生き地獄のほうがかえって人権上、問題になるのではないか。
 
ここ最近は、死刑の執行がおこなわれていないようだが、裁判員制度も導入され我々国民もいつか、この問題で悩むことになる。
 
国際的には、先進国では死刑廃止の流れに傾いてきているが、国会でも、どういう方向が(現状維持も含めて)いいのか議論していくべきだろう。
 
 憲法改正には当たらないので、現行法では、国民投票にはなじまないものだが、国民投票をしたらどうなるのだろうか・・。