tomohappiestの日々是雑感

日常生活でのふとした出来事から大イベントまでその時感じたことを書いていこうと思っています!!

新緑に囲まれながら憲法について考えた

 昨日5月3日は憲法記念日日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日。毎年、護憲派改憲派の集会が新緑が目にまぶしい折、全国各地で開かれる。
  自民党政権になって、憲法改正の動きを現実のものにするための第一歩として憲法96条の改正案が注目されている。
 憲法96条では両議院で総議員の3分の2以上の賛同がなければ、改正を発議することができないという高いハードルを定めている。自民党日本維新の会などはこの憲法改正発議要件を「2分の1」に引き下げることを主張している。
 与党自民党は、いきなり憲法9条改正では反発が多すぎて難しいので、まずは外堀を埋めて、本丸である憲法9条改正の足掛かりをつくりたいのが本音だろう。
 
 外国から攻められても対抗できるだけの軍事力(軍隊)がない、集団的自衛権が認められていないため同盟国が攻撃されたときに参戦できない・・など有事の際に対応できないと主張している。
 たしかに国連憲章49条では、国際紛争を解決する手段としての集団的自衛権の行使を認めている。国連加盟国としての役割を果たせないという問題はあるが、政府の見解は、襲われたときに反撃する必要最小限の力として個別的自衛権は行使できるが、それを超える集団的自衛権の行使は禁止するとしている。
  
 一方、戦後、わが国を取り巻く幾多の戦争に巻き込まれないで済んだのは戦争の放棄をうたった憲法9条のおかげという護憲派の主張もある。朝鮮戦争ベトナム戦争でも日本がアジアの戦争に巻き込まれなかったのは憲法9条のおかげだろう。
 
 主張が二分するということはそれだけ判断が難しいデリケートな問題なので、私は領土問題同様、国益に大きくかかわり主張が相対立する問題は、問題を認識しつつ正論を主張しながら機が熟する(国民の大多数が信任する政権の交代など)まではつかず離れずを決め込むのも1つの解決策だと思う。
 
 今が機が熟した時期だとは思えない。国民に選ばれた代表者である国会議員とは言えども、小選挙区制では1党の大勝になる傾向がある。党則など個人の主張とは異なった行動をすることや政党同士の利害関係(ここで協力する代わりに別の法案通過に協力するなど)で協調を組み憲法改正の発議のハードルが予想以上に低くなる可能性もある。国民主権である以上、国の最高法規である憲法改正の承認は、国民投票での投票総数の過半数ではなく三分の二でもいいくらいだと思うのは私だけだろうか・・。(残念ながら国民の代表者である国会議員が皆、国(益)めに働いているのか心もとない)
 
(参考)
 【日本国憲法第96条】
 1 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。
 
国民投票制度について】
 国民投票投票権は、成年被後見人を除く、年齢満18歳以上の日本国民が有することとされています。
  ただし、必要な法制上の措置が講ぜられ、年齢満18歳以上満20歳未満の者が国政選挙に参加すること等ができるまでの間は、年齢満20歳以上の者が投票権を有することになります。
 国会議員により憲法改正案の原案が提案され、衆参各議院においてそれぞれ憲法審査会で審査されたのちに、本会議に付されます。両院それぞれの本会議にて3分の2以上の賛成で可決した場合、国会が憲法改正の発議を行い国民に提案したものとされます。
  また、憲法改正の発議をした日から起算して60日以後180日以内において、国会の議決した期日に国民投票が行われます。

 憲法改正案に対する賛成の投票の数が投票総数(賛成の投票数と反対の投票数を合計した数)の2分の1を超えた場合は、国民の承認があったものとなります。