オリンピックは選手にとっては１つの区切りになるのか、今まで一線がんばってきた選手の引退もあれば、新たな若手のデビューと新旧交代の時期でもある。
主力選手にとっては、国際大会とはいえ、調整中でモチベーションがなかなか上がらなかったり、新たな課題に取り組む選手もいる。オリンピックで見せた演技と比べると完成度が低いぶん、若手にとっては自分の力を試しアピールする絶好のチャンスでもある。
中野友加里さんは引退して、TV局就職とへと第２の人生を歩み始めた。
一方、国際ジュニア大会でメダルを取った村上佳奈子選手や羽生選手などシニアデビューとは思えない堂々とした演技で我々を魅了させてくれた。
２人とも体がしなやかで美しい演技を披露してくれた。きっと、バレエなどを習っていたのだろう。技術力や精神力は練習や本番の試合を重ねることで磨かれていく。体のしなやかさや表現力は努力だけで補えないものがあるが、彼らにはすでに備わっている。
昨年の全日本選手権で村上選手の演技を見てファンになったが、インタビューなどを見るとまだあどけなさも残るが、身長もかなり伸びて、これから大人の女性の魅力も増してくるだろう。４年後のソチオリンピックに向けて、課題を１つ１つ克服するよう練習を積んでいってもらいたい。浅田真央選手の４年前の再現を思い出させてくれる選手だ。
また、浅田選手のオリンピックで金を取れる演技をするために自分の課題にチャレンジしている姿勢はすごいと思う。ある程度成功を収めた選手は、大きな目標を手にして、モチベーションが上がらず練習をサボりがちになるが、彼女はイチロー同様、あくなく向上心がある。周りの雑音に惑わされることなく、自分の納得する演技ができるよう焦らず練習していってもらいたい。
男子では、怪我を乗り越えて１回り成長した表現力の高橋選手、潜在能力抜群のイケメンの小塚選手、としなやかな表現力が魅力の羽生選手に注目している。４年間で、今の実力とは大きく地図が変わるよう若手のスケーターにはがんばってもらいたい。そのことが、日本男子フィギュアの底力アップにつながり、前回同様オリンピック出場３人枠を勝ち取る原動力になる。
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