tomohappiestの日々是雑感

日常生活でのふとした出来事から大イベントまでその時感じたことを書いていこうと思っています!!

数楽の魅力について

 ゆとり教育が終焉をむかえ、学習指導要領が変わり、算数では、小学校で台形の面積の公式(上底+下底)×高さ÷2が復活するなど話題になっていた。
 公式を覚えるだけでは暗記であって数学ではないが、なぜそういう公式が導かれるのか証明(説明)できれば、決して忘れることはないだろう。
 
 計算や漢字など基礎的な学習をおろそかにすると、学年が上がって、応用へいけないという弊害が生じたようだ。大学生でも分数ができない・・はうわさかどうか真偽のほどはわからないが、そんな本がちょっと前に出版されていたような気がする。
 
 建物でも、仕事でも、基礎的な土台があってこそ成り立つもので、足元がおぼつかないとその場しのぎで終わってしまい成長は見込めない。
 立命館小学校の校長をしている春山氏は「100マス計算」を考案し、脳の活性化と計算力と集中力を養う工夫をしていた。
 私も、小学生の高学年で、公文式に通い、毎回同じような計算問題を出されたが、繰り返し学習していると、達成感が高まり集中力も増した経験がある。
 弊害としては、計算問題は得意になるが、応用問題となると・・ということがあった。
 特に小学校の算数の応用問題は、文章を理解し、分析する能力が問われる。
 確率や食塩水の濃度を求める問題などは、計算ができても、その問題を解くプロセスがわからないとお手上げとなってしまう。
 
 カレーライスが作れる、掃除が段取りよくできるなど日常生活にも数学的思考が多く含まれている。
 カレーを作るには、まず肉を軽くいため、次にニンジン、ジャガイモ、最後にたまねぎと火が通りにくいものからなべに入れて煮込む。この段取りを間違えると悲惨なことになる。
 
 同じように、掃除もまずは高いところのほこりを落としてから掃除機をかける。これも手順を間違えると、二度手間となってしまう。
 一見当たり前に日々実践していることだが、段取りが命取りになる1例だろう。
 
 私が予備校時代に習った秋山仁氏の著書「秋山仁のこんなところにも数学が!」「皆殺しの数学(㏍ベストセラーズ)」、「秋山仁の遊びかイメージ 1ら作る数学」や中村義作氏の「マンホールのふたはなぜ丸い」、「自然にひそむ数学」などは問題の意味は小学生でもわかり、日常生活にあふれる題材なので、楽しみながら思考方法(問題解決の段取り(プロセス))を学ぶことができる。
 例えば、なぜミツバチの巣の各部屋の入り口は6角形なのか、マンホールのふたはなぜ丸いのか、ゲーム必勝法、トーナメント戦の試合数、大相撲の巴戦問題、黄金比の秘密、コインの詰め込み問題、オウムガイの螺旋のなぞなど。知っているようで知らない自然界で数学が応用されていたことなどがわかる。
 よく数学は、「簡単な計算ができれば、後は、社会に出たら役に立たないから勉強しなくていい」という捨てぜりふ?を聞くが、決してそんなことはないと思っている。複利計算の方法は住宅ローン金利を計算するとき役立ったり、確率の問題一つとっても、知らないうちに損をすることもある。
 また、自然界の中にも数学的思考が取り込まれていることを知るだけでも、神秘的なものを感じる。
 
 ここ数年、フジテレビの毎週金曜深夜の30分、「たけしのコマ大数学」という番組が放送されている。
 録画してみているが、論理的に考える力を養うのにとてもいい番組だと思う。
 コマ大のメンバーが、課題を実験など理科的な要素を絡めながら問題を解く姿も楽しめる。
 だまされたと思って1度見ていただくと、あなたも数学(的思考)のとりこになるかもしれない。
 深夜の番組だからといって、お茶ら桁番組化というといい意味で期待を裏切ってくれる。数学好きが見てもためになるとてもアカデミックな番組。「もし違う道を選ぶなら、数学の研究者になりたかった」という、たけし(北野武監督)のもう1つ?の顔も見られるだろう。
 
●お勧め著書 
 皆殺しの数学(秋山仁
 マンホールのふたはなぜ丸い(中村義作)
 
たけしのコマ大数学科非公式ブログ(番組で出された問題が掲載されている)
 
 
*相撲の巴戦問題(参考)
 公平性(確率)では、最初に 控えに回った力士が若 干不利になる 。
というのも、その力士だけ一 回負けるともうそれで 優勝が決まってしまう。(あと の二人は一回負けても 自分に勝った相手が次 に負ければまたチャン スが出てくる。)いき なり相手が優勝に王手 を掛けた一番から始め させられる(しかも自 分はこれに勝っても優 勝が決まるわけではな い)。
 ちなみに、A、Bが初めの対戦組み合わせでCが控えとした場合、優勝する確率を計算すると(証明は「皆殺しの数学」を参照)、A・Bは14分の5、Cは14分の4で14分の1(約7%)の差が出る。しかし、なるべく公平に3人の中から優勝を決める方法は、他にない。
 著者は、くじ引きでABCを決めないで、Cにもっとも番付が上の力士がなることで、7%の差を縮めることができるだろうと主張している。