今年の夏は暑い。
日本中の人が実感していることだろう。とはいえ例年と比べてどうなのか、熱帯夜(夜の最高気温が25度以上)や猛暑日(日中の最高気温が35度以上)が期間内にどのくらいあったのかなどは、数値を比較すれば、明らかになる。
数字というのは、それだけでは単なる記号に過ぎないが、比較したり計算したり推測(仮定)をたてたり検証するのには、とても便利な道具となる。
数字の特徴とは何かと日常生活で考えることは少ないが、プレゼンの資料や結果報告などをするときに、数字が大いに力を発揮することはご存知だろう。
竿だけ屋・・で有名な山田真哉氏によると、数字の特徴は以下の4つまとめられる。
①「順序がある」 ②「単位で意味を固定する」 ③「価値を表現できる」 ④「変化しない」
どれも言わずもがなではあるが、これらの特徴を利用した心理戦略が巷にあふれている。
どれも言わずもがなではあるが、これらの特徴を利用した心理戦略が巷にあふれている。
数字をうまく使いこなすことも大切だが、数字に踊らされない(だまされない)ようにすることは、日常生活で特に重要なことだと思う。
わかりやすい反面、受け手が考えないと価値を誇大化する要素を含んでいる。
例えば、利率なども、1日 % 、1ヶ月 % 、1年 %では意味が異なる。
健康ドリンクのタウリン1000mgと1gは同じだが、前者のほうがいかにもたくさん入っているように感じる。
A駅前の宝くじ売り場は、1等がよく当たる。⇒どこの宝くじ売り場でも、確率は同じ。
時計1個 1000円が500円と車が100万円が95万円の違い。(割引率では、時計のほうが高いが、値引き額は 車のほうが高い)
中国のエネルギー使用量は、世界で 位だが、1人あたりだと 位(人口が多いので)となる。
7時に集合ではなく6時59分に集合
上記の例からも、だます側は、数字の特徴をうまく使って自分の思い(目的)を達成するために使っていることがよくある。
悪い面もあればいい面もある。
わかりやすさを表現する特徴をうまく使って、プレゼンうや広告などで表現するときに有効性を発揮する。特に数字を置き換えたり、割合で考えるとぎっと身近なものになる。
世界がもし100人の村だったらや1秒の世界など、大きな数値も身近に捉えることができる。
よく大きさを表現するときも、東京ドーム何個分というと感覚的にわかりやすいことも実感していると思う。
数字を観測する統計については、仕事や家庭で接する機会が必ずあるだろう。家計簿や決算書など・・。
いろいろなグラフを読んだりするときも、何を基準にして比較しているのかなど考えることで、数字の見方も変わってくる。数値をいろいろな角度から見ると、隠れた事実が浮かび上がることもある。情報分析力を磨くことは、いろいろな見方ができるかということにつながってくる。
全体の数では、1人〔個〕あたりでは、縦軸と横軸の組み合わせを変えてみたら、時間の経過を数年単位、数十年単位と期間を変えてみたら・・など。特に株価を通じて企業分析するときや野球やサッカーなどスポーツを数字で分析するときなど応用範囲が広い。
先日、アンケートを分析する仕事をしたが、年齢層や男女別、時間帯など項目を変えて分析するクロス分析をすると、いろいろな事実が浮かび上がってきた。
ただ、分析する側が客観的な立場に立たないと、どうしても恣意的に持って生きたい結論に都合のいい結果のみを打ち出してしまう傾向がある。そこにだまされないよう、常に疑って本当にそうなのか、違った角度から見ると違う結論もあるのではと、考える(仮説と検証)を行うことが重要だと痛感している。
●物事を一方的に見る(信じる)のではなく、いろいろな角度から見て、仮説を立てて検証していくことが大切。